風邪の季節がやって来ました。
一口に風邪と言っても、様々な物が有ります。
インフルエンザはその代表例ですが、咽喉風邪から胃腸風邪まで、ひと冬に流行する風邪はそれこそ何十種類にもなります。
これらを総称して風邪(正確には風邪症候群)と言われています。
そんな多くの種類のある風邪ですが、感染経路は概ね以下の二つです。
予防の為には、正しい感染経路を理解する事が重要です。
敵を知り、己を知れば百戦危うからずや!
1)飛沫感染:
感染者の飛沫は、約3メートル四方に飛散すると考えられます。
一番の予防は、感染者の方にマスクをして頂く事ですが、インフルエンザ
を含む風邪症状の自覚の無い方も多く、無理が有ります。
鼻腔・咽頭からの感染を防ぐには、先ずウガイ、手洗いの励行。
また口鼻の周囲の清潔を保つ事(顔を洗う等)が重要です。
2)接触感染:
飛沫感染意外にも、ウイルスに汚染された物に触れることで生じる
接触感染があります。
感染性胃腸炎など、患者さんの排せつ物との直接的な接触以外にも、
咳の飛沫が付着した物に触れ、手を介して口、鼻から感染を起こす
場合が有ります。
診察中観察していると、手で口、鼻周囲を触れる患者さんを多く
見かけます。この様な行為は、手を介して感染源を体内へ運んで
いる様なものです。
*手洗い前の手は、汚染物である、と考えてください。
また、感染性胃腸炎では、患者さんの排泄物が一番の感染源と
なります。排泄物の処理をする際に、感染する事が多くあります。
トイレ、洗面所の衛生環境に注意しましょう。
消毒にはハイター等の塩素系消毒製品を使い、汚染物に触れた
物を確実に処理するよう心掛けてください。
このほかにも、室内の乾燥はウイルスの拡大を助長します。
目標としては湿度60%と言われていますが、少しでも乾燥を防ぐよう、
加湿器など積極的に利用して下さい。
感染の拡大を防ぐためにも、皆さんに日々の注意をお願いします。