2010年7月アーカイブ

脱水・熱中症に注意

今回は、脱水の目安として、診察の際にも話をしている、尿について少しお話します。

#1:尿の色・・・尿中にはウロクロームと言う色素が排泄されます。この排泄量は一定であり、したがって主に尿の色と言うのは、尿量によって決定されます(腎臓、肝臓病など特定の疾病は除外)。

#2:尿量・・・成人では体重一キロ当たり、一時間1mlの尿が平均で生成されます。つまり条件に  もよりますが、一日では1000~1500mlの尿が排泄されます。

#3:尿の働き・・・簡単に言えば、電解質のバランスをとる、アンモニアなどの老廃物を排泄するなどの目的があります。したがって尿量の減少はこれらのバランスを崩すことになります。

#4:尿の減少・・・この季節、尿量の減少は脱水です。体温調整の為、多量の発汗が生じます。これによって腎臓でこされる水分が減少するために、尿量の減少が起きます。

#5:尿量の減少が、何故いけないのか?・・・ひとつは先に書いた老廃物が排泄できない事。もう一つは、体液減少の目安と考えて下さい。猛暑の中、体温調整の為多量の汗が出ます。この為に体液が減少し、尿量は減少します。尿量が減少したままの状態では次第に発汗も減少し、遂には体温調整が出来なくなります。これが熱中症です。つまり、一定量の尿を排泄する事が、同時に体液の確保の目安となります。

尿の色が濃い、回数が減った、などの状態が出現した時には、既に体内の水不足が起こっています。目安として、日中4~5回、比較的透明な尿が出ている事。屋外にいる時には一時間当たり500ccを目安に、こまめに水分補給を行うこと。仮に、頭痛、気分不快などの症状が出た時には、涼しい日陰に移動し、頸動脈、脇の下、両側の足の付け根などに在る太い血管を冷やしてください。そして常温で良いですから水分を少しずつ補給するようにしてください。

今年は本当に猛暑と呼んでいい暑さです。皆さんも毎日の生活で、注意を怠らないようにしましょう。

(以上の話は腎臓・心臓・肝臓など、疾患の在る方には、当てはまらない場合もあります、ご注意ください)

夏が来ました

遂に先週末で梅雨明けです。とたんに35度の真夏日!皆さん日焼け、脱水にご注意気ださい。

と言いつつ、週末息子と2人でFSWでレース観戦に出かけ、なんと足の甲まで日焼け!おかげで

靴が満足に履けず、19日のゴルフは中止です。反省しています。その代わりに朝から近所の散策。

夏の景色を数点撮ってきました。左はご近所の赤い花。夏に咲く赤い花は、いかにも南国的で

好きですね。そして右は、以前から期待していた、東海道線沿線の野生のひまわり。案の定、

満開でした。今週一週間はこんな日が続くようです。夏バテにご注意ください。 DSCF0457[2].jpg DSCF0454[1].jpg

ご注意ください

梅雨のはっきりしない天候が続きます。体感的にも湿度が高く、嫌な汗をかく高温多湿の日々です。先日7月4日(日曜)に休日当番医を行いました。晴天夏日、予想通り尿管結石の患者さんが朝の救急車第一号。そーです、この時期になると、尿管結石、痛風、メマイなどの患者さんがグ~ンと目立ち始めます。これらは脱水によるものです。尿量が減った、おしっこの色が濃い、体に熱がこもる等の症状があれば先ず脱水を疑いましょう。思っている以上に皆さん飲水が不足しています。透明な色の尿が、十分量出るように気をつけましょう。特に屋外のイベントに参加した時など、1時間当たり500cc程度を目安に、水分補給を心がけて下さい。

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